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2016/03/25

韓国イースポーツ黒歴史まとめ:中継権、そして著作権 #1

韓国はイースポーツの宗主国して今も世界から注目されていますが、今に至るまでなんの困難もなかったわけではありません。前例がなかったため様々な試行錯誤が起き、試練がありました。その中ではイースポーツ歴史に残るほど巨大で、恥ずかしい事件も沢山あります。私はこういった「黒歴史」を生まれたばかりの日本イースポーツが同じ過ちを繰り返さないよう反面教師として知っておくべきだと思いこの記事を書くことにしました。それでは御覧ください。

韓国イースポーツ黒歴史まとめ:中継権、そして著作権 #1

これを語る前に少し当時の韓国のイースポーツ、主にスタークラフト大会について簡単に説明します。2000年以後のスタークラフト大会はイースポーツテレビ放送局であるオンゲームネット(Ongamenet、現OGN。以下OGN)とMBC GAME(2011年閉局。以下MBC)が主催する大会が中心でした。スタークラフト大会はあくまで個人戦がメインだったんですが対戦型ゲームなので1人で練習するのは不可能に近いです。AI戦がありますけどレベルも低いし試合の流れも対人戦とは違うので人と練習するのが早く上達するんです。その練習相手を探す手間をかかせないようにプロゲーマーたちはチームを組んで合宿して互いの腕を磨きました。そういったチームが増えたためOGNとMBCはチーム大会を開催します。OGNではプロリーグ、MBCはチームリーグと名付けて固有のルールを持っていました。プロリーグは1試合で1人の選手を出場させより多い勝利を得たチームの勝利する形で、チームリーグは最初に出場した選手が勝利するとそのまま次の相手と対戦する勝者連戦ルールを採用していました。こうして韓国のスタークラフト大会は両放送局が主催する「個人リーグ」と「団体リーグ」で構成されたと言えます。

2003年韓国イースポーツ協会、通称「KeSPA」(以下KeSPA)が創立して、2005年KeSPAの主導によって各放送局が別々で運営していたプロリーグとチームリーグがプロリーグとして統合されます。しかし統合はしたものの、その統合されたプロリーグの権利は誰が持つのかに関してはまだ決まらない状態でした。

そこでKeSPAが他のプロスポーツを例としてプロリーグの権利は自分にあって、他の事業者たちの参与によってイースポーツ市場を広げられると主張しました。ちなみにKeSPAの理事会は各ゲーム団の団長と放送局代表者で構成されていて、理事会の多数決によってそう決まりました。しかし放送局はKeSPAが設立する前から自分たちがリーグを主管していたのにいきなり割り込む形で入ったKeSPAの主張が理解できないと反発しました。このままだとプロリーグだけじゃなく個人リーグにまで手を出されるのではないかとKeSPAと放送局との葛藤は深くなりました。

そして2007年1月、KeSPAがプロリーグ中継権をIEGと言う会社に渡し、IEGがその中継権を販売すると宣言してKeSPAと放送局の葛藤はさらに深くなりました。KeSPAはプロゲーム団監督達の支持声明とイースポーツニュースサイト「Fighterforum」を利用した言論プレイで放送局を圧迫し、結局交渉決裂になった途端当時進行中であったMSL(MBC Game Starleague)のオフライン予選に参加していた選手たちを全員帰宅させ予選を中止させました。その場面がそのまま生中継されてテレビで観戦していたファンたちは大きいショックを受け今まで潜在していたKeSPAに関する不満が爆発するきっかけとなりました。

結局個人リーグはもちろんプロリーグまで開催される可能性が低くなり、スタークラフト大会が完全に終了されると言う危機感が迫っていました、しかしKeSPAはプロゲーマーを保有していることと資金があると言うこと以外には何一つファンにアピール出来ませんでした。放送局と一緒に開催される予定だったKeSPA CupがKeSPA単独開催になって運営能力の不在を赤裸々と晒しました。実際当時の写真を見ると1999,2000年ころに開催された大会以下の雰囲気でした。しかも決勝戦ではたった数人くらいのファンが集っただけで観客席がほぼ空席の状態になり広報力も相当足りないことも晒してしまいました。

ファンたちはKeSPAの運営能力と、ファンを無視する態度に対して批判し、組織的抵抗運動を開きました。中継権に関する記事にKeSPAを批判するコメントを書いたり、中継権事件のことを周りに拡散させたり、会場で抗議の意志を示すなどの組織的活動を行いました。こういったファンのオフラインでの活動はかなり珍しいことで、今までのファンたちがオフラインで行った活動はオフ会やファンミーティング、選手への応援くらいで放送局やKeSPAのことに抗議を表する活動は無かったからです。

この一件は中継権がKeSPAにあることを認める代わりに優先権は放送局が持つ形で合議を結び、プロリーグと個人リーグも再び正常化されました。争点であった中継権料は大幅下がった価格で合議しました。あと大会は今までの個人リーグ中心から団体リーグのプロリーグ中心に変わり2010年までプロリーグは週5日かん行われました。週5日制によって他種目が無視されたり被害を受けることもありましたがそのことは中継権事件と直接関連していないためここでは言及しません、次の機会で書ければいいと思います。

この中継権事件は一応KeSPAと放送局の問題でしたが、段々と新たな問題が浮上しました。それはスタークラフトの著作権社であるブリザードエンターテイメント(以下ブリザード)の存在です。元々誰が考案して作ったのか明確に確認できない野球やサッカーと違ってイースポーツは著作権が明確にあります、スタークラフト元々ブリザードの知的財産であるのでブリザードの許可無しでスタークラフトの中継権を取引するのは法的問題になる可能性が高いです。

実は放送局が主管する大会もそういった紛争の余地があります。当時会場有料観戦が実現出来なかったのがその著作権の問題があるからだと言う噂もありました(実際韓国のイースポーツ大会、特にスタークラフト大会は10年以上行われて1回しか有料製を実施していませんその1回も全額寄付しました)しかしKeSPAはこういう状況に気づかず、あるいは知ってて無視して強行したのでさらに批判を受けることになりました。

実際ブリザードはこの事件を最初から最後まで興味深く観察していてKeSPAが無断に中継権料を売ることで自社の利益を侵害したと主張しました。ブリザードはこの事件後KeSPAと知的財産権に関する交渉を陰の下で陰の下で進めて、スタークラフト2の発表と同時にイースポーツのことを言及してイースポーツ市場への抱負を示しました。

中継権、そして著作権。ブリザードとKeSPAの交渉は果たしてどうなるのか、次の記事でより詳しく説明してみます。

1 件のコメント:

  1. 大変参考になりました、続きの投稿お待ちしてます!

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